Gackt
〜Gackt Tour 2002 下弦の月〜
2002/10/20
東京国際フォーラム ホールA





基本的に19日と内容は同じでした。が、今回は席が1階22列14番ととっても良い場所で、更に詳しいところまでよく見えました。
16:30開場で17:30開演という早さは、遠方から来ている私としてはかなり嬉しい限り。普通のコンサートとか、みなさん遅くに開演しすぎです!見習おう!!ってことで。

会場内はとっても混んでいて、目の前で上に登るエスカレーターを止められてしまい、焦りました。開演時間10分前になってやっと解除され上に上ることができてよかったです。その間、「MOON CHILD」の宣伝用ポスターがあったのでぼんやり見ていました。月の中にhydeとGacktと見られる人型が描いてあります。この二人の名前が並んでいるの、今見ても少し不思議。信じられないというか、嬉しくて夢みたい。

開演そのものは、やはり遅れてしまいまして、17:55くらいにやっと始まりました。今回はなかなかボレロも流れなくて、本当に始まるのか?と不安になったりして。そのかわりボレロは比較的短く流れ、すぐに始まりました。最初はやっぱり映像が流れるのですが、こんなに近くから見ても何が流れているのか不明でした。古代遺跡か何かに見える気がする・・・そして前日は気がつかなかったのですが、幕の閉じたステージの中で、龍が球を追いかけてうねうねと動き回っていました。龍といっても、「長崎くんち」みたいな龍で、中国の催し物などでよく登場するつくりもののあれです。5,6人の男性が棒を持って動かしていました。球は一人のひとが、やはり棒の上に球をつけたものを操作していました。
曲が止むやいなや、ステージ脇に去っていきました。

Gacktが登場すると大歓声に包まれます。おお、肉眼で表情がよく見えます!これがわりと大事で、ライブ中の表情ってよく変わるので、見えると見えないではかなり違うなあ、と。
それを知りたくて遠い席だとオペラグラスを持って行くのだけれど、今回はうっかり忘れてしまいました。

Death wish、LU:NAは相変わらず妖しい4人組が出てきて踊り狂います。今回気がついたのですけど、その4人組のなかに一人だけ小さい人がいて、ちょっと人間味が出ておもしろかったです(笑)普通、体格とか全部同じ人々でマスクをしていると、全員が同じ人物のような気がして、幻想性とかが高まるのですが、今回体格の差が分かったので、一人一人違う人なんだなあ、と当然ではあるものの奇妙な感じがしました。遊園地にいるマスコットの中に、人間が入っていることに気付いたときのような不思議さと同じかな。
で、その小さい人がまた一番ダンスが上手だったような気がします。Gacktばっかり見ているので、定かではありませんが、その小さい人だけがバク転をしていたので。
どうしよう、その人ひょっとして堂本光一だったりして(笑)!!だったらおもしろいなあ。

今回近かったので見えたのですが、舞台が更に暗くなったときを突いて、Gacktの後ろに回りこんだ黒い人の内の一人が、Gacktにワイヤーを取り付けていました。で、そのままくるくるっと回転して敵を(ワイヤー取り付けてくれたひとも含めて)蹴散らすGackt!!惜しむことに今回ちょっぴり失敗してました・・・昨日のほうがかっこよくきまっていた。今回は2回転くらいかな。脚が伸びていなかったので、回し蹴りをしたように見えなかったのが残念!!
でも次の飛んでって蹴るのは大成功、2人くらいを蹴散らしていました。かっこいい!!

Speed Masterは、「GO!」(かな?)という掛け声のときに会場もみんな叫ぶのかなーと思っていたのですけど、思いのほかみなさん叫ばない(苦笑)。前半は静かに聞いているばかりなので、どうしても叫ぶ人が少ないのかも・・・この曲の途中で「君のことを愛しているよ、君のことを愛して君のことを」と何度も続けるところがあるのですけど、そのときはGacktの真骨頂でギターのひとに絡んでいました(笑)下手ギターのほうのひとに。階段に座って胸をまさぐっていました。(変な表現だ・・・でもGackt的狙いはそう見られることだったと思う!!)


今回のツアーは、いつもよりフェロモン系が少なかったような気がします。なので、この曲と、次の「Fragrace」はめちゃめちゃフェロモンが出ていました。
「Fragrace」なんて、すごく透明感があって綺麗でおとなしい曲だなあーと思っていたのだけれど、なぜか
下からピンクのスポットライト(こんな色してました)あてられているし・・・体もめちゃめちゃくねくねさせていました。歌い方はアルバムの通りとっても綺麗で、優しく歌っていたのですが、なぜか手の動きとか、腰とかのけぞり方とかがすごく不思議なかんじで。
フェロモンという表現をしたけれども、どっちかというと人間じゃないみたいな不思議な存在に見えました。
男性性を感じないというか、神話とかに合いそうな雰囲気でした。(神話の神様って、神様のくせになんかエロティックだったりする、そういう雰囲気です)
歌詞で「聞かせておくれよ」という言い方が、最近の歌には無い表現だなあ・・と思って不思議な感じがしていたのですが、こういう「誰も使わない表現」を歌えるのは、凄いことだと思います。「聞かせてくれよ」だったら使う人がたくさんいるとおもうのだけれど、「おくれよ」という言葉はなかなか使わないなあ、と。

雨も、近くだったのでよく見えました。あれは最前の人とかは濡れてしまわなかったのでしょうか・・・そのくらい激しく降っていました。ライトに当たると、水の粒が反射して、水玉模様が浮かび上がってとても綺麗でした。今回のツアーくらいでしか、こういう効果はお目にかかれないだろうと思って、じいっと目をこらしてしまいました。

MCに入るときは、「聞こえないなあ・・」「Gackt−!」の掛け合いが。これは毎回やっているみたいですね。こんなにみんな息を合わせて「Gackt−−!」って叫んでいてもね、「こんなもんなのか?そうじゃないだろー!!」と言われてしまう(笑)「声を聞かせろよ、声を!!」と来る。でもそういわれるほどにもっと叫んでしまうから不思議です。
いや、前半はこっちが声を出すような曲が無いから、なかなか喉が慣れてなくて大声が出ないわけです。何度もGacktコールをさせられていると、段々声が出てくるから不思議。
それにしても「Gackt−」と叫んだ後は、少し静かになるのですが、そのときGacktが「はあ・・・・はあ・・・・・」といっている息、めちゃめちゃ聞こえてきててびっくりしました。疲れてるなあ・・倒れていないといいなあ、なんて思ったり。

「ただいまー」「おかえりー」を言ってから、客席まだ大興奮。よく見るとGacktが唇に人差し指をあてて、「しーっ」とやっています。これ、昨日もやっていたのかな?だとしたら、静かにならなかった昨日の状態はGackt的に不本意で、申し訳ないことだったかもしれない。
ただ22列目から見ても、Gacktが人差し指あてて「しーっ」としてるのがよく見えなかったので、こういうときはスクリーンに映してもいいんじゃないかなあ、とか思ったり。
ともかくなんとか落ち着く場内。
「何かねえ・・・興奮してるんだよね・・・すごく。今日はいつもよりテンションが高いから。
どんな表現をしたらいいかなあ・・・卑猥な表現をしても良いというのなら・・・(ここで場内大喜びになって「良いーー!」と叫ばれてしまうGackt。)、ずっと
「濡れっぱなし」?」
PTAに嫌われちゃうぞ。そんなレボレボみたいなことばっかり言ってると。(笑)
いや、見せないから!!
と叫ぶGackt。アホかーい!でも言った後で後ろむいて「何を言っているんだ!!俺は一体!!」と叫んでいました。そんなところがひじょーに可愛かったです。
「それはさておき・・・ね、・・・昨日も眠れなかったよ・・・
本当に息が上がっていて、ゆっくりゆっくりくぎりながらしゃべります。ただでさえ小さい声なので、客席が騒ぐと声が消えてしまいそう(笑)
「昨日もここでライブをしたんだけど、家に帰ってからビデオ見て反省会していたのね・・・そしたらなんか・・・興奮してきちゃって・・・徹夜しちゃった・・・」
大丈夫?という声には「大丈夫だよ」、「頑張って」の声には
「だから頑張ってるから」と返すGackt。
いちいち返してくれるGackt、優しいなあ・・・でもだからって客席叫びすぎだと思うのですが、気にしてはいけないポイントかもしれないです。
「気がついたら、首都高走っていたからね。」
と、なぜかまたドライブに出かけた話をする。前回のツアーでもそんなこと言っていたなあ。
「でも、走っていたら、眠くてさあ・・・早く、自動運転装置が発明されないかなあ・・・って思ったね。
AIとかが内臓されていて、運転してくれるの。
でも・・・僕の性格がプログラムされたAIが搭載されていたら、危険だよねえ・・・」
「欲しい!」という会場の声。
「いやいや、君たち、興味本位で欲しいとか言っているけど、大変だよ?
『家に帰る』とかいったとするじゃない?そうしたら
『嫌だ。』(AI)
『え?嫌って・・そうじゃなくて、家に帰るんだよ』(運転者)
『絶対嫌だ。海に行く。』(AI)
『は?ちょっと待ってよ』(運転者)
『やっぱり海より・・・山がいいなあ・・・』(AI)
というように・・・(以上、Gacktによる一人芝居)家に帰る予定が、1時間の道のりのはずが2週間くらいになっちゃうからね。それでも欲しいの?」
それでも欲しい、という人が続出。
「ふーん。」
突然冷める。
「まあ、でも・・・僕のAIが搭載された車に乗った女の子はね・・・みんな凄い・・・絶対イくね!!」
言ったあとで後ろ向いて、「あーーーもうっ、おかしいって!何を言っているんだ俺は・・・」
と一人悩む(?)Gackt。
「僕が乗るとしたら、声は・・・え?女の子の声の車は嫌だな・・・エッチな気分になるから。
もっと踏んで!!とか言われたらね・・・」
このときの、迫真の演技な「もっと踏んで!」の言い方が素晴らしかったです。(笑)
客席から「溜まってる?」と聞かれてしまい、Gackt遂に開き直る。
そうさ、溜まってるさ!それで悪いか!!?エッチなことだって、俺はどわーーい好きさっ!!」
急に大きな声になって、片手で大きく丸を作ってます。
でもやっぱり言い終わってから、「何を言っているんだ、俺は!!」と本気で怒鳴っていました。(笑)今日はそういう路線で一ついくらしい。メンバーも大笑いしていました。
「こんな・・・
こんな俺でもついてきてくれるのかーっ!!」と叫んで、オーディエンスは勿論「おーーっ!!」となり、「Soleil」が始まります。
突然弾けたように明るくなる場内、元気な曲がとてもとても映えました。この曲じゃなかったかもしれないですけど、Gackt膝ついて座ってしまい、下手ギターの人に頭撫でられていました。何か飼い犬みたいで可愛かった!歓声も凄かった!(笑)あとベースの人とも向き合って膝ついて座りつつ演奏、最後Gacktがベースの人の胸に頭突きして倒していたりしました(笑)すっごく可愛いの!!良かったです!

この曲だったかなあ?銀テープが飛んだのですけど、Gacktライブで初めてゲットできました!!2本も。前方が通路になっていてお客さんがいなかったので、通路に落ちたテープを拾いました。
テープには何にも書いてなくてちょっと残念。ラクリマの時は、「La’cryma Christi TAKA、HIRO、KOJI、SHUSE、LEVIN、AND YOU」って書いてあってめちゃめちゃ感動したものです。
しかしともあれ銀テープ。嬉しいなっ。七色に光っててとても綺麗でした。
会場の真中から前くらいまでしか銀テープは届きません。前方のひとは、近くで見れる上に銀テープというお土産までもらえて、ちょっとずるいですねー。後ろの席のひとにも何かあればいいのに、といつも思うのです。あ、前方なんてピックゲットできるし、運がよければ握手できるんですよーーずるいずるい!(笑)
今回Gacktはたまにピックを投げていました。2、3回くらいかな。曲の合間にしかできないから、通常のバンドよりも少ないですね。普通は、アンコールのときとか、最後の締めのときに投げまくりますからね。Gacktは握手はしてなかったけど、メンバーさんがしていました。

幕が下りてしまった後は、Gacktのライブには珍しくアンコールがかかりました。
でも、すこし控えめにかかったかな。アンコール曲っていうのを用意していないこと、みんな知っているみたい。いつも全曲全力投球で,これ以上は演奏できないことを知っているから、アンコールをかけるひとは少ないです。
最後の曲が流れて、白いコートをみんなが着ている時、ふと見るとドラマーの人が腕まくりをしていました(笑)このコート、みるからに重厚な感じがして、腕のところにはふわふわのファーがついているのですよ!襟にも無論ファーがたっぷり。このファーをおしのけ、ぐいぐいっと腕まくりをしたのでしょうか?想像すると少しおもしろいです。ドラマーさんは腕を本当によく動かしますから、さぞかし邪魔なのでしょうね。
ビジュアル系なんて、ドラマーのひとがかなり派手でいろんな装飾のついた服を着ていることが多かったですけど、彼らは相当邪魔で演奏しにくかったのではないかなあ・・・最近ではサイコルシエムのドラマーさんを見る度にそう思います。

そして4人のマスクマンたちも同じファー付きコートを着ています。前ボタンを締めていました。Gacktとそのメンバーたちはボタンをはずしていました。
マスクマンの顔には何か描いてるのですけど、これが4人とも違う模様になっていて、そんなところまで凝ってて感激しました。
Gackt、歌い終わってからもうずくまり・・・倒れ伏していました。4人のメンバーが去ったあと、ゆっくりと立ち上がり・・・よろり、よろりと歩きます。精根尽き果てたその様子には心うたれました。

ライブが終わったのが7時40分くらいだったかなあ・・・またまた凄く早くてびっくり。これは史上最速だ!と思ったのですが、家路を急いでいたので走って帰りました。東京駅までの道のりはわりとあるのですがすいていてとても良いです。7時52分発の電車に間に合ったので、本当早いと実感したものです。


アルバムの曲は全曲やる、しかし他の既存の曲は僅かしかやらない(今回はアルバム外の曲は僅かに2曲!)、というこだわりにコンセプトを大事にするGacktの思いを感じました。
2時間の舞台を見ていた感じがします。

おうちに帰ってから「堂本兄弟」を見ることができました。Gacktが出演していて、しゃべっているのを見ると、「この人をライブ会場で見てきたんだよねえ・・・」とまるで夢心地のような感慨がありました。
ライブ会場にいるGacktは全てに関して最強、というか・・・超越してる、というか不思議な存在感があって、テレビとはまた違う感じがするので、家でテレビ見ていると不思議な気がします。
そんな2面性を一日で見れて、ちょっとうれしかったです。





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